(ロス・タコス・アスーレス)は、自分たちが一番美味しいと考えるタコスを食べて頂きたいと思っています。美味しいタコスの大前提として美味しいトルティーヤは不可欠です。それにはトルティーヤが一枚一枚焼き立てであること、かつそのトルティーヤの生地は美味しいトウモロコシから正しい製法(ニクスタマル)で作られていることが必要だと考えています。そのため、メキシコからのブルーコーン(在來種)輸入、製粉、生地製造までを一貫して自分たちで管理して行っています。どのようなトウモロコシを使うのか、という源流に近い地點からこだわり、研究を重ね、技術をかけることによって自分たちが理想とする生地でトルティーヤを作ることを大事にしています。そして日本でタコス屋をやるからには、旬の日本の食材を使って日本でしか作れないタコスを。メキシコの調理、味付けを基本に置き、日本の食材で作るタコスは新境地であり、タコスをレベルアップさせる無限の可能性に溢れています。生地の風味を生かし、具に合わせてサルサを組み合わせ、伝統を新しさを織り交ぜたタコスを目指しています。

在來種のトウモロコシ

トウモロコシをメキシコから輸入するのは、日本にまだ穀物として美味しいトウモロコシが少ないことと、メキシコの在來種を使うことで貴重なトウモロコシの種の多様性を守りたいということがあります。トウモロコシはメキシコの主食であり、何千年も前から食され、奧深い歴史を持っています。メキシコを起源とする在來種は200種ほどにも及び、地方ごとの土壌や気候を反映して小規模農家によって自然に育てられています。しかし近年の大量生産の加速に伴い、単一品種で遺伝子改良されたトウモロコシがオーガニックの在来種を圧倒し、トウモロコシの多様性が失われる傾向にあります。

一部の大企業が遺伝子改良されたトウモロコシを用いて安価で便利なトルティーヤ粉を販売していますが、在来種に比べて風味と香り、栄養が格段に落ちます。大企業が目標とする安定、利便性、コストを追求することで確実に失われるものがあるのです。耐性の強い量産向きの品種は作れても、総合的に自然が作りだす多様性であり複雑性には敵いません。トウモロコシは本来カカオと同じくらいユニークで貴重と言えます。どの種類を、どこで、誰が作るのかによって細分化でき、味も変化します。在来種のトウモロコシを使うことは、それが美味しいであることに加えて、小規模農家を支援することに繋がり次の世代へと多様性を継承していくことに少しでも貢献することになると信じているからです。それは今を生きる私たちの責任でもあると考えています。

ニクスタマル

ニクスタマルとはトウモロコシから生地(マサ)を作る方法で、古代より伝わる最も伝統的な製法です。トウモロコシをアルカリ性の水で茹でて浸け置きすることで、トウモロコシの栄養価が高まり、かつ生地に成形できるようになりました。その先人の知恵によって生み出された方法によってタコスのベースとなるトルティーヤだけでなく、その他様々な食べ物を作ることができます。ニクスタマルの発明がトウモロコシを主食にたらしめた大きな理由なのです。ただ伝統製法というのは人から人への口頭伝承が主であるケースが多く、ニクスタマルもその例外に漏れず。

              ではメキシコ各地を巡って集めた知識に加えて実験を重ね、数値化に努めることで、ニクスタマルを独自に進歩させてきました。適正な水分量、温度、アルカリ性の度合い等々の変数があり、使うトウモロコシに合わせて調整していく必要があります。ニクスタマルの良し悪しは生地の出来上がりを大きく左右し、生地の発色、香り、食感に影響します。このような工夫を必要とするニクスタマル製法を用いるのは、やはりそれが一番美味しい生地の作り方だからです。先人への尊敬と共に、農家さんが育てた貴重な在来種のトウモロコシを一番美味しく調理して皆さまに食べていただきたいと思っています。

トルティーヤは焼き立てが美味しい!

原料にこだわり製造プロセスにもこだわった美味しいトルティーヤを、やはり一番美味しい状態で食べていただきたいという思いから、オーダーごとに一枚一枚焼き立てで提供しています。もちろん効率という側面から考えると少しお待たせしてしまうこともあるかもしれませんが、                       は美味しさを優先に考えております。美味しいタコスを提供することで、それがお客様にも伝わり、より多くの人が美味しいタコスの味を記憶してくれたら、それはメキシコで在来種を作る農家をサポートすることにも繋がって行くと思っております。最適な美味しさを知っていただくことはとても大事だと考え、皆さまにもその美味しさを味わっていただきたいです。